オーブン粘土って何?どんな特徴があるんだろう?
どうやって使うの?
使う前に注意点を知っておきたいな
初めてオーブン粘土を使う際、迷うことがたくさんありますよね。
この記事では、そんな思いをお持ちの方向けに、私自身が初めてオーブン粘土を使う前に知りたかったことをまとめました!
オーブン粘土の中で代表的な、以下2つの粘土の違いもまとめています。
【代表的な2つのオーブン粘土】
- ヤコのオーブン陶土
- FIMO
ちなみに、100均(ダイソー)のオンラインショップでもオーブン粘土の取扱があるため、大型店舗を2店舗回ってみたのですが売っていませんでした…!
(2024.1.4現在)
100均(ダイソー)オンラインショップで注文できますが、送料がかかるため、ネットや画材店等で他のオーブン粘土を探す方がおすすめです。
それでは早速参りましょう!
オーブン粘土(陶土)って何?
オーブン粘土とは、成形後、家庭用オーブンで焼く(焼成)と完全に固まる粘土です。
コート剤を塗れば、食器や花瓶として使える「ヤコのオーブン陶土」のようなオーブン粘土もあります。
手持ちの家庭用オーブンで焼成でき、気軽に楽しめます(*^^*)
焼成できない家庭用機器もあるのでご注意ください!
【焼成できる機器】
○ オーブン(温度調節可能なもの)
○ オーブン機能付き電子レンジ(温度調節可能なもの)
【焼成できない機器】
× オーブントースター
× オーブン機能のない電子レンジ
× 温度調節できないオーブン
オーブン粘土(陶土)には種類がある!ヤコとFIMO比較
名前は同じオーブン粘土でも、ブランドにより全く違う仕上がりになります!
以下に、代表的な2つのオーブン粘土の違いをまとめたよ!
ヤコのオーブン陶土 | FIMO | |
---|---|---|
作成手順(概要) | ①成形 ②作品により1日〜1週間程度の乾燥 ③焼成 ④色付け&完成 | ①成形 ②焼成 ③色付け&完成 |
ヤスリがけ | 焼成前に可能 | 可能だが固くて削りづらいので、ヤスリは使わず、焼成前にヘラ等で形を整えておくのがおすすめ |
色付け | 市販の着色剤全て可能(アクリル絵の具、サインペン等) ※水性の塗料は、コート剤やニスで溶けるのでおすすめしない | アクリル絵の具、油性絵の具、アルコールインク、チョークパステル、油性マーカーなどが使用可 |
特徴 | ・ごつごつとした仕上がり。まるで陶器 ・水を混ぜて固さ調整できる ・専用コート剤「Yu~」を塗れば、食器や花瓶など水を入れて使う器として使用できる ・色の種類は、比較的落ちついた色味の4色(2024.1現在) | ・プラスチックのようなツルっとした仕上がり ・粘土に水は混ぜられない。かなり固いのでこねるのが大変 ・食器や花瓶など、水を入れて使う器としての使用はできない ・自然乾燥で固まらないので、焼成前なら何度でもやり直しができる ・重量感、強度がある ・シリーズ全体で100色を超える豊富な色数。半透明、蓄光(暗所で自然発光する)など特徴のある色味も揃う ・異なる色のFIMO同士をミックスして、新しい色を創り出せる ・粘土が固いので、何度もこねるうちに小さなホコリが混ざりやすい |
公式HP | ヤコのHP | FIMOのHP |
どちらも数百円で購入できます。(2024.1.4現在)
ご参考までに、Amazon・楽天のリンクを貼らせていただきます。
オーブン粘土(陶土)の主原料は?
ヤコとFIMOの主原料を紹介するよ!
【ヤコのオーブン陶土(色:ミルク)の主原料】
ヤコは鉱物が主原料だよ!
【FIMOの主原料】
- PVC:プラスチックの一種。「ポリ塩化ビニル」や「塩ビ」、「ビニール」と呼ばれる(引用元:コーティングMAGAZINE)
- 可塑剤:主に、ポリ塩化ビニルを中心としたプラスチックを軟らかくするために用いられる。ほとんどが酸とアルコールから合成される化合物。公式HPに「予防的な消費者保護のため、2006年以来、フタル酸エステル系可塑剤の使用を避けている」旨の記載あり(引用元:株式会社ジェイ・プラス)
- 添加剤
FIMOはプラスチックが主原料だよ!
上記の主原料は、ホームページ(ヤコ、FIMO)より確認しました。
どちらも素手で造形して問題ありません。
使用後は、石けんでよく手を洗うようにしてください。
オーブン粘土(陶土)の対象年齢は?
ヤコとFIMOの袋に記載されている対象年齢は以下だよ!
【対象年齢】
- ヤコのオーブン陶土(色:ミルク):対象年齢の記載なし。小さなお子様が楽しむときは、誤飲等の危険性がありますので、必ず親御さんも一緒に見てあげてください
- FIMO(ソフト、色は白):8歳以上
(2023.12現在)
オーブン粘土(陶土)!揃えたい道具14選
揃えると制作がはかどる道具14個を紹介するよ!
ご参考までに、私が使っている道具やおすすめの道具のAmazon・楽天のリンクも貼っています。
【揃えたい道具14選】
- オーブン…使用できるオーブンと使用できないオーブンはこちらをご覧ください
- アルミホイル…オーブンの天板に敷くと、天板と粘土がくっつくのを防げます
- 粘土板
- 粘土を平らにつぶせる定規やアクリル板…必須ではありませんが、あると表現の幅が広がります
- カッター…必須ではありませんが、あると表現の幅が広がります
- アクリル絵の具…必須ではありませんが、絵付けや色付けの際に使います
- 絵の具のパレット…私はレンジでチンするごはんパックをパレット代わりにしています
- 筆…必須ではありませんが、絵付けや色付けの際に使います
- ステンレスモデラ…表面をなめらかにしたり、造形する際に役立ちます(特に固いFIMOを使う際に便利です)
- 粘土ベラ…必須ではありませんが、あると表現の幅が広がります
- ジップロックなどの密閉袋・・・オーブン粘土の保存のために使います。詳しくはこの後解説します
- キッチンペーパー・・・同上です
- ポリラップ・・・同上です
- ニスもしくはコート剤
ブローチや観賞用の作品の場合は、ニスがあると着色剤の保護や表面の補強に役立ちます。
ヤコのオーブン陶土で、食器や花瓶など水を入れて使う器を作る場合は、専用コート剤「Yu~」をご使用ください。
これで基本の準備はバッチリ!次はオーブン粘土の使い方を紹介するよ!
オーブン粘土(陶土)の使い方と色付け
ヤコのオーブン陶土とFIMOそれぞれの使い方を紹介します!
まずはヤコの使い方を紹介するよ!
ヤコのオーブン陶土の使い方と色付け 〜コート剤の塗り方もご紹介〜
1.オーブン粘土をこねて柔らかくしてから、作りたい形に成形する
粘土が硬いときは水を少しずつ加えて、耳たぶくらいの柔らかさにしてから成形してね!
焼成後のヒビ割れを防ぐため、粘土中の空気を抜くことを意識してこねます。
もし粘土に割れ目ができてしまったら、水をつけた指で割れ目を撫でて、埋めましょう。
割れ目に、水を含ませた泥状の粘土を足してからなじませてもよいです。
(粘土を接合したいときは?)
接合の両面を水で柔らかくしてから、少し強めに押し付けてなじませましょう。
接合が不完全だと焼成中に離れてしまうので、しっかりくっつけます。
2.作品の大きさや厚さ、温度により1日〜1週間程度乾燥させる
ヒビ割れを防ぐため、しっかり乾燥させましょう!
乾燥すると、色が白っぽくなるよ!
3.ヤスリをかけたり、彫刻刀で削ったりできる
乾燥後は粘土がもろいから、優しく扱ってね!
4.オーブンにアルミホイルを敷き、作品同士の間隔を空けて焼成する
【ヤコの焼成温度と時間】
- 温度:150〜180度 ※使用するヤコのオーブン陶土により異なります。くわしい温度は、粘土の袋の説明書きをご覧ください
- 時間:30分〜60分 ※作品の厚さや大きさによって異なります
焼きが足りない場合は、10分くらいずつ時間を延長しよう!
向きを変えたり、裏返したりしたりするとムラなく焼けるよ!
焼成中に臭いがすることがありますが、無害です。
臭いはしばらくするとなくなります。
焼成後は、粘土が熱いので、冷ましてから取り出してね!
焼き上がりは、ごつごつとした質感です。
乾燥前より砂をまぶしたようなザラっとした柄になり、色が少し濃くなればOKです!
5.色付けしたい場合は色をつける
色付けは、市販の着色剤全て可能です!
しかし、水性の塗料は、ニスやコート剤で溶けるためおすすめしません。
アクリル絵の具がおすすめだよ!
6.ニスやコート剤を塗り、完成♪
まるで陶器のようなあたたかみのある質感に仕上がるよ!
ニスは自然乾燥で乾きます。
私が使用するニスは以下です。
時間が経っても黄ばみづらく重宝しています。
作品を、食器や花瓶等の水に触れるものとして使いたい場合は、専用コート剤「Yu〜」を塗ります。
「Yu〜」は、食品添加物等の安全基準に合格している商品です。
「Yu〜」は、作品焼成後、作品が冷めてから筆で塗ります。
このとき、厚塗りをしないように気をつけます。
表面をピカピカにしたい場合は、塗っては乾燥、塗っては乾燥を繰り返しましょう。
筆を放置すると固まってしまうので、使い終わった筆はすぐに水で洗ってください。
塗った後は、30分ほど乾燥させてから、100~120度のオーブンで15~20分再度加熱します。
ご参考までに「Yu〜」の公式HPはこちらです!
【食器や花瓶として使用する場合の注意点】
- 中性洗剤を使い、柔らかいスポンジで優しく洗ってください。食洗機は使用不可です
- 作品は、オーブン・電子レンジ・直火・IHなどで加熱しての使用はできません
- 使用頻度により、コート剤が剥がれたり、耐水性が落ちたりします。その際は、再度コート剤を上塗りしてください
ヤコのオーブン陶土(色:ミルク)で作った抹茶椀の作り方を記事にまとめました!
実際に作っているところの画像を見ると、より制作のイメージが湧きやすいと思います(*^^*)
ご興味あれば、以下から立ち寄ってね!
FIMOの使い方と色付け 〜特に気をつけたい注意点もご紹介〜
次にFIMOの使い方を紹介するよ!
1.FIMOをこねてから、好きな形に成形する
FIMO…主原料がプラスチックなだけありとにかく固い…
そんなFIMOのこね方のコツは以下です!
【FIMOのこね方のコツ】
- 少しこねてポロポロしにくくなったなと感じたら、手のひらで丸めてから成形する
- 何度もこねるうちに小さなホコリが混ざりやすいので、手を洗ってからこねたり、粘土板を拭いてからこねたりする
元がとても固いので、こねていても完全に柔らかくなることはありません。
ある程度のところで、手のひらで丸めてから成形するのをおすすめします!
FIMOは自然乾燥で固まらないので、焼成前なら何度でもやり直しできるよ!
2.ステンレスモデラで表面をなでて、なめらかにする
FIMOは固いため、ヤスリがけは避けるのがおすすめです。
そのため、この段階で、形を整えておきましょう。
【焼成前の特に気をつけたい注意点】
FIMOはPVC(ポリ塩化ビニル)というプラスチックを、可塑剤という化合物で軟らかくして作られています。
そのため、焼成前のFIMOをPVCの上に置きっぱなしにすると、PVCが溶けてしまいます…!
PVC製品の上には、焼成前のFIMOを置きっぱなしにしないようにしましょう!
身近なPVC製品を挙げると、食品を包装するラップや、靴やカバンの素材として使われる合成皮革、文房具などです。
3.オーブンにアルミホイルを敷き、作品同士の間隔を空けて焼成する
【FIMOの焼成温度と時間】
- 温度:110度
- 時間:20〜30分
上記は、FIMOソフト(色:白)の場合です。
FIMOの粘土の種類により、温度や時間が異なる可能性があるので、くわしくは袋の説明書きをご確認ください。
焼き時間は、FIMOの固まり具合を見ながら、ご調整ください。
焼きが足りない場合は、10分くらいずつ時間を延長しよう!
向きを変えたり、裏返したりしたりするとムラなく焼けるよ!
焼成後は、粘土が熱いので、冷ましてから取り出してください。
FIMOソフト(色:白)は焼成前と後でほとんど色味が変わりません。
4.色付けしたい場合は色をつける
アクリル絵の具、油性絵の具、アルコールインク、チョークパステル、油性マーカーなどが使用できます。
水性の塗料は、ニスやコート剤で溶けるため避けてください。
アクリル絵の具がおすすめだよ!
5.ニスを塗り、完成♪
以下は、私がFIMOで作った柴犬です(*^^*)
プラスチックのようなツルっとした質感に仕上がるよ!
オーブン粘土(陶土)の保存方法
オーブン粘土って、どうしても1回では使いきれず余ってしまいますよね。
オーブン粘土をより長く楽しむために、保存方法をご紹介します!
【オーブン粘土の保存方法】
- オーブン粘土をポリラップで包む
- 水で湿らせたキッチンペーパーを用意する
- ジップロックなど密閉できる袋に「1」と「2」を入れ、空気を抜いて密閉する
私は上の画像のようにオーブン粘土を保存しているよ!
オーブン粘土を保存するときのポイントは以下の2つです!
【オーブン粘土保存の2つのポイント】
- オーブン粘土は、ポリラップで包む
- キッチンペーパーは定期的に新しく湿らせたものと交換する
オーブン粘土はポリラップ(原料:ポリエチレン)で包もう!
PVC(ポリ塩化ビニル)製のラップで包むと、ラップが溶けてしまうよ…!
完全に自然乾燥してしまったオーブン粘土は使用できなくなってしまいます…!
自然乾燥を防ぐため、キッチンペーパーは定期的に新しく湿らせたものと交換しましょう。
この記事が、オーブン粘土を触ってみたい、コツを知りたい方のご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました☺
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